いつもウォッチしているデジカメのページを見ていたらライカが薄くなるとの記事を見つけた。

実はフィルム時代の伝統的なM型ライカと現在のデジタルのライカはサイズが異なっているのです。


■見た・聞いた・触った「ライカM10」レポート
  なぜ薄くできた? "写真機"に専念したMデジタルの背景
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1040906.html

ずいぶん昔、ライカがデジタルになった頃、東京出張のおりにショールーム(?)でたーっぷりと触らせてもらったことがある。

まず、見た目の感想は・・・

「なんだこのイモムシみたいなカメラは・・・」

持った感じは・・・

「国語辞書持っているみたいだな・・・」

説明してくださった店員さんには申し訳ないけど、これはもうライカじゃないなという印象だった。デジタル化に伴い犠牲にしたものが多すぎた。

私はM6しか使ったことがないけれど、手にフィットする完璧な厚み。そして今覗いてみても嫌な感じがしないファインダー。本当にいいカメラだった。このままデジタル化して欲しかった。

レポートにあるライカM10は"銀塩ライカ並みの薄さ"らしいので、まったく同じというわけではない?のだろうけど、目指す方向性は間違っていないと思う。まあ、いずれにせよ買えないのだけれど・・・。




懐かしくなって防湿庫に入っているM6を出してみた。

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この厚みが大変よろしい。

中に入っているフィルムが分からなくならないように、ホットシュー部分にフィルムの空箱をちぎって差し込んでおく。コダックのEktarが入っているようだ。

ずいぶん使ってないな・・・シャッター音は横幕式。同じレンジファインダー機でもフォクトレンダー(コシナ)のBESSAみたいな「ガシャン」という鉄が擦れるような音はしない。タオルハンカチを床に落としたような「パサッ」という音がするだけ。


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左肩にはフィルム巻戻の回転レバー。配置に無駄がない。斜めになっていて、非常に巻きやすい。


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ライカは底からフィルムを入れる。巻き上げレバーからフィルムが引っ掛かったフィーリングを感じ取れるようになるまで、フィルムセットが不安だった。今ではもう忘れちゃったろうな。


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ライカM6は露出計を内蔵している機種。ボタン電池を使うのだが、レンズ着脱ボタンの隣にある黒いマルの部分が電池を入れる場所。

本当にライカが好きな人から言わせると、M6ですらライカではないらしい。M3、M4くらいまでしかライカと認めないという頑迷なほどのこだわりを持つ人がいる。電子的な部品が使われたライカはライカではないという理屈らしい。私もM3が欲しかったが予算の都合上M6となった。ちなみに購入時には露出計が動作したが、すぐに壊れてしまった(反応なし)。以降、内蔵の露出計は使わずGOSSENの露出計を使ったりして、ISOと露出の組み合わせを勉強し、体に染みつかせた。リバーサルを使うときにはさすがに失敗コマが出たけど、ネオパン400(デイロール装填)くらいだったら露出計なしでもOKだったな(それくらい普通か・・・)。


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ライカを買ったのは、ズミクロン35mmとエルマリート28mmを使ってみたかったから。私は、どうやらレンズからカメラを選ぶ性質のようだ。エルマリート28mmは私と同じ歳。これだけは手放さないつもり。

フィルムカメラを改造してデジカメにできるようなキット発売しないかな~。できればフルサイズで。